未来の社長、創業したてのあなたへ 借りるのはいつ?

こんにちは、
社長補佐官(R)の大久保優子です。

会社のお金の流れが見えない漠然とした不安を解消し、

確信をもって経営判断をしていただくために

数字に基づく意思決定をお手伝いしています。

ちなみに、

中小企業診断士でもあるので、
補助金や資金調達等の申請もお手伝いしていますが、
どちらかというと、

経営数字を使った
コンサルティングに価値を感じて
もらっているみたいです。

わたくしのビジョンは、

お仕えしている社長が、

”事業を軌道に乗せ、

長年の夢であった海外展開を成功させる”

そのための

お手伝いをすることです。

いつの日か、

自分がお世話になった、米国ノースカロライナに、

尊敬している社長の工場が建ち、

現地の方と一緒に仕事する、

そんな日を迎えることができる様に

社長の会社を進化させていくためのご支援をさせていただく、

それがわたくしの夢です。

さてさて、

前置きが長くなりましたが、

事業を軌道に乗せるには、

資金とその管理が必要です。

今月はなぜか、創業直前、直後の方とお話しする機会が多く…。

創業計画や資金計画についてご質問をいただくことが多くありました。

で、

みなさんのお話しをお聞きしていて、

ギョっとした事がありましたので、

今回は、そのことを少しだけ共有させてください。

みなさま、次の様におっしゃいます。

「事業資金は、お金が余っているうちに(足りなくなる前に)、

借りておきなさい、って言われているけれども、

どうも実感がなくて…。」

こんな風におっしゃる方に今月も何人もお会いしました。

 

社長ビギナーのほぼ100%近くの方は、

足りなくなってから事業資金を借りることを検討すればOk

と理解されているようです。Orz....

...

確かに、

サラリーマンをされている時は、

お借り入れなんて住宅ローン位でしょうし、

「借金は悪、早く返してしまいなさいっ」

と、ご両親に言われていたかもしれません。

ところが

住宅ローン(個人)と事業資金(会社)は考え方が全く違います。

ほとんど全てのビジネスでは、

先に資金が出て行って、

後から(たいていは社長が望むよりはゆっくり目に)お金が入ってきます。

先に出て行くお金を確保できないと、

ビジネスは頓挫します。

とくに、創業期は

開業資金はガンガンでてゆく一方で、

売上は、お客様の数が限られていることもあり、

後から少しづつ、ゆっくりとお金が入ってくるわで、

ほとんどの方は、資金繰りで苦心惨憺されます。

流出は早く、還流は少しづつゆっくり、なのです。

一方で、

資金調達のしやすさという観点では、

創業時というのは、

その会社がビジネスの実績がないのに

(創業直後ですから当然ですが…。)

将来の可能性を評価して資金調達できるという

ほぼ、一生にたった一度の好機です。

そして、

そのチャンスは、

1期目の決算が過ぎると

おおむね、100%消えます。

 

創業した事業が軌道に乗るまでの時間を要することを考えると、

1期目の決算は大抵の場合、

出て行ったお金の方が、

戻ってきたお金よりも少なくなっています。

決算書は赤字、または / 且つ 手元キャッシュの不足

状態に陥ります。

そうすると、

決算書が赤の場合は、

金融機関から見ると、

とても貸しにくい状態になります。

たとえ気持ちはあってもね…。

創業された方にとっては、

せっかくお客様も付いてきて展望が見えてきたのに、

資金が少なくなってきた、

さあ、その時になって

「貸して」と

金融機関を訪ねても、

1期目の決算書を求められ、

「もう少し様子を見てみましょうか…。」

と言われることになります。

わたくし、

常々、創業者には、

「遅くとも1期目の決算を迎える前に、

創業資金を借りておきましょうね」

とお伝えしているのですが、

それだけでは弱いかなぁ…、なんて思い

金融機関はどう思っているのかなぁと、

ある時、某支店長に直接お聞きしたことがあります。

そうしたら、

「創業の時に借りられるだけ借りておいてください」

「時期を逃すとこちらも貸せなくなってしまいます」

と、はっきりおっしゃっていました。

 

もちろん、

借りたお金は借りた目的通り、

事業のために計画的に使っていただくのが前提ですが…。

ここまで読んでくださった方に、質問です。

a. 資金繰りに追われながら(頭の中75%はお金のことを考え)

残り25%の力で事業をするのと、

b. 手持ち資金をきちんと確保して(お金の心配は25%位に止めて)

お客さんや、商品、サービスのことに残りの全力を注げるのと、

どっちがいいですか?

どっちの方が、あなたのビジネスは上手くいきそうですか?

せっかく起業されるのですから、

あなたの大切な才能と時間は、

お客様の役に立ったり、喜んでいただくために

使っていただきたいなぁ、

などと、お節介な社長補佐官は思います。

金利は、お金のレンタル料と

おっしゃる方もいますが、

金利は、

社長の頭をビジネスに集中させるための

必要経費です。

いかんなく本領を発揮していただくためにも、

創業資金は、借りておいてくださいね。

「借りる方がいいのは分かったけど、

それじゃ、いくら借りたらいいの?」

って?

はい、それはまた別の機会にお話しいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

社長補佐官(R)大久保 優子