外出自粛の要請で得られた事 お会いしなくても仕事を進める策

コロナウイルス感染症の発生により影響を受けた皆さま方に、

心よりお見舞い申し上げます。

 

外出自粛の要請が出されたことで、

面談を控える動きが加速され、

私たちの仕事の進め方にも工夫が求められています。

 

いままでとは、

違う点にも気を配らなければならず、

変化に対応するのは大変ですね。

 

そんな中で、

良かったなと思うこともあります。

 

それは、

面談の代わりに、

ネットでの打合せをお客様に提案するという事について

変な遠慮が無くなったことです。

 

ネット会議はとても便利で、

わたくしが所属しているコンサルタントのコミュニティでは、

日本にいる講師が米国西海岸にいる受講者に向けて

セミナーを開催することもあります。

ハワイの離島と日本4拠点からの5か所で

打合せした時も、

通信速度も、音声のクオリティもまったく問題なく

快適に打合せできました。

 

また、

100人規模のイベントを

ネットでの打合せだけで、

(リアルで行ったのは会場下見のみ)

企画、集客、実施計画まで済ませてしまい、

大成功を収めたリーダーも知っています。

 

技術的には問題なく、

利用によって得られる効用も十分に体験しているのに

なぜ利用が浸透しないのでしょうか?

 

わたくし自身、

ネット会議の便利さは体験済で、

日頃から使っているのにも関わらず、

クライアントに対しては、

ネットだと失礼なのではないか

という根拠の薄いためらいがありました。

(先方からリクエストされたときは別ですが…)

 

なんとなく、

直接お会いするのが礼儀、普通、または標準で

ネットで済ませるのは、

なんだかこちらが手を抜いているようで…。

 

今回の外出自粛の動きによって

なんでもかんでも面談をリクエストする必要性について

改めて考えました。

 

本当に面談が必須?

それ以外に、双方に負担なく進められる方法は?
と…

 

そうすると、

今までなんとなく対面ありきで進めていた打ち合わせも

あえて対面しなくても差し支えない業務がたくさんあることに気が付きました。

 

面談しなければ用をなさない仕事以外は、

まずはネット会議で対応、

と方針を変えた結果

下記のような効用がありました。

 

  1. 移動の時間がなくなったのでその時間に他の仕事ができ生産性が上がった
  2. 移動に費やされる体力を温存できたのでその分考えることに注力できるようになった

そして、

何よりも大きいのは、

打合せの内容の精査についてです。

 

“何のためにお時間を頂戴するのか”について

面談ありきではなく、

冷静に精査するようになりました。

 

経営者にとって何よりも貴重なのは

その方の時間だと思います。

 

外出自粛をきっかけにして、

面談の必要性を改めて一度考えるきっかけができたのは

ある意味で怪我の巧妙かもしれません。

 

もう一つ考えるのは、

就業機会の増大です。

今までは“対面”、

“駆けつけてくれなければその人には仕事は任せられない”

といった考えがまだ残っているような業界で働く方、

のチャンスが増えるきっかけになったらいいなと

思います。

 

大昔に会社員だった時代、

小さなお子さんを持つ女性社員が

せっかく育児休暇から戻られても

通勤時間と就業時間を合わせると

時間的に仕事を継続するのが難しく、

キャリアを中断せざるを得ないという場面を何度も目にしてきました。

 

オフィスに行かなくても、

客先に駆けつけられなくても、

ネットで意思疎通ができれば問題なく進められる業務が増え、

その利用が世の中に浸透すれば

今までは働くことをあきらめていた方も

極端な無理を減らしながら働くチャンスが

増えるのではないかなと思います(願っています)。

 

今回の出来事を座して過ぎるまで待つのか

あるいは新しいことに取り組むチャンスと

頭を切り替え

別のやり方で仕事を進める方法を習得するのか。

 

そんな風に考えられたら

より快適に仕事ができるような気がします。

 

全部をネットに切り替え、

でもなく、

面談ならではの価値を否定するのでもなく、

目的によって最善の方法を選べばいいのです。

 

そうそう、

そういえば

時々お世話になっている社長は、

社内打合せではだいぶ前から活用していた

ネット会議の仕組みを活用して、

今後はお客様へのサポートをより緊密で使い勝手の良いものに改善しよう、

と新しいビジネスチャンスを検証し始めました。

 

きっと、うまくいくと思います。

 

新型コロナウイルス感染症の発生により影響を受けた皆さま方に、

心よりお見舞い申し上げます。

 

一日も早く、通常の暮らしが戻りますように。

 

 

親分肌でバイタリティー溢れる社長を応援する

社長補佐官(R) 大久保 優子